GRE®テストは英語力、数学、そしてライティング力を問われるテストです、
まずはテストの構成を把握しましょう。
GREは3つの分野から構成されています。3つの出題分野はVerbal・Quantitative・Analytical Writingであり、GMATと同じ内訳になっています。当然、それぞれのセクションで求められる知識もGMAT同様、Verbalが英語力、Quantitativeが数学知識、AWAが文章構成力となります。
下の表はそれぞれの内容をより詳しくまとめたものです。
GRE®テスト概要について
下記に各セクションと所要時間等まとめています。
制限時間 | 問題数 | 出題形式 | |
Analytical Writing #1 |
30分 | 1問 | 記述方式 |
Analytical Writing #2 |
30分 | 1問 | 記述方式 |
Quantitative Reasoning |
35分 | 20問 | 選択・記述方式 |
10分休憩 | |||
35分 | 20問 | 選択・記述方式 | |
Verbal Reasoning |
30分 | 20問 | 選択方式 |
30分 | 20問 | 選択方式 |
なお、QuantitativeとVerbalは順不同です。
下の表はそれぞれの内容をより詳しくまとめたものです。
Verbal Reasoning | 制限時間 | 30分×2回 (60分) |
問題数 | 20問×2回 (40問) | |
試験内容 | 出題形式は3タイプ Sentence Equivalence (適語選択問題 :約4問) Text Completion (文章穴埋め問題 :約6問) Reading Comprehension (長文読解 :約10問) |
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Quantitative Reasoning | 制限時間 | 35分×2回 (70分) |
問題数 | 20問×2回 (40問) | |
試験内容 | 出題形式は2タイプ Discrete Questions (数量計算問題 :約16問) Data Interpretation (データ読み取り問題 :約4問) |
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Analytical Writing | 制限時間 | 60分(30分が2回) |
問題数 | 2問 | |
試験内容 | #1 Analysis of an Issue (問題を分析し意見を述べる) #2 Analysis of an Argument (主張を分析し批評する) |
GRE®テスト傾向と特徴
最近の傾向:
以上の内容は、2011年8月からの新テストで行われるようになったものです。
TOEFLやIELTSとは異なり、非ネイティブの英語力を測るような試験ではありませんので、ListeningやSpeakingの試験はありません。日本の大学入試で、日本語のリスニングや口頭試問が存在しないのと同じ理由です。
VerbalとQuantitativeはそれぞれ20問で1セットとして出題されます。それに2回解答して、スコアが出る仕組みになっています。ちなみにどちらか一方は3セット出題され、そのうち1つが次回のテスト作成などに活用されるダミーセクションとなります。これはテストスコアに反映されないので、苦労して解きたくはないのですが、どれがダミーか見抜く方法はありませんので、3つ全て手を抜くことなく解答してください。
テストの特徴:
GREの出題タイプは、日本の就職活動でよく使われるSPIなどのWEBテストに非常に似ています。Verbalでは高度な語彙力・文法力といった知識を問う問題、推測力・分析力といった思考力を問う問題がバランスよく出題されます。出題数は単語力を問うようなボキャブラリーに関する問題が多いのですが、そうした問題も実際は単なる暗記量を求めているのではなく、知らない単語でも自分の知識を手掛かりに推測する力などが要求されます。
また、Quantitativeでは大多数を占めるのが、数学的知識を活用し、素早く正確に答えてゆく処理能力を求める問題です。2つの数値を比べるQuantitative
Comparison、与えられた問題の答えを計算するDiscrete Quantitative Questionsの両者とも、決して難しいレベルではありません。ただし、1問あたりにかけられる時間が短く、制限時間内に全問解答することが難しいのです。つまり、高得点のカギは“いかにすれば答えが最短距離でわかるか”ということです。『答えのみ』分かればそれで充分。問題演習をしていく時には、「どこに注目すれば文の流れが速くつかめるか」「面倒な計算をどうしたら省略できるか」を常に考えていきましょう。
英文を自分の手で書きあげるAWAでは、“自分の意見を魅力的に発信できるか”が一番のポイントとなります。アメリカの学校で特に見られる傾向ですが、大学院の講義では自分の意見を論理だてて伝えられることがまずなにより評価の対象となります。GREは大学院で学ぶことを前提とした試験ですから、受験者がそのような能力をもっているかどうか、まず第一にチェックします。そのため日本の受験者はアカデミックな英語の文章の書き方を身につけたうえで、どう表現すればはっきり、効果的に自分の意見が伝わるか、をしっかりと準備しておく必要があります。
試験は祝祭日をのぞき、原則毎日開催されています。お住まいの地域によって、近くのテストセンターでは開催日が限られている場合もあります。また、事前の申し込みを行う必要がありますので、試験運営会社のサイト(http://ac.prometric-jp.com/gre/jp/index.html)やGRE公式サイトなどで確認しておきましょう。