GRE®テストは非常の特殊なテストです、
受験目的を明確化し、必要な方のみ受験するよう心がけて下さい 。
TOEFLやIELTSに比べてまだまだ知名度の低いGREですが、北米を中心に大学院への入学審査において、受験者の基礎的学力を測る学術試験として広く導入されている試験です。アメリカの大学院ではほとんどのコースで使用が認められています。意義としてはGMATとほとんど同じなのですが、GMATがビジネススクールの受験者を対象とするのに比べ、GREはそれ以外のコースを希望する受験者が対象になります。
GMAT®テスト | GRE®テスト | |
必要範囲 | 非英語圏の全出願者(ネイティブ含む) | |
難易度 | 高度(ネイティブ向け) | |
対象 | ビジネススクール | ビジネススクール以外 |
TOEFLとGMATの受験目的の違い
まずは知名度のあるTOEFLと比較してみましょう。
次の表を見てください。
TOEFL®テスト | GRE®テスト | |
対象 | 非英語圏の出願者 | 全出願者(ネイティブ含む) |
難易度 | 易しめ | より高度 |
目的 | 大学院の講義に充分な英語力があるかどうか | 学術的知識を問い、受験者の優劣をつける |
前述したように、GREは受験者の基礎的学力を測る学術試験です。
この面で、大学院の講義についていけるだけの英語力があるかを問うTOEFLやIELTSとは全く異なります。そのためコースによっては英語力を測るTOEFLと、基礎学力を測るGREを両方課すコースもあります。ただし、そうしたコースが全てであるわけではありません。多くのコースがTOEFLもしくはIELTSのみで出願することができます。
私たち日本人は非英語圏で暮らしていますから、あえてネイティブ向けのGREを受験するのではなく、非ネイティブ向けに実施されているTOEFL・IELTSのみで出願できる学校を選ぶ方が有利になります。日本の大学でも、帰国子女枠や留学生枠では専用の試験があったり、難易度の試験を下げたりしているのと同じことです。
留学生にもネイティブレベルの能力を要求する上位校などを希望すると、GREが必須となる場合もありますが、必須でないコースであればあえてGREを勉強するメリットはないといえます。「とりあえずGREから勉強してみるか」というスタンスはリスクが大きいのでやめましょう。
GRE®テストの認知度
GREは「世界規模のテスト」ということにはなっていますが、実際はアメリカ・カナダの大学院で課されるテストと言えます。
イギリスやオーストラリアでもGREのスコアを活かせないわけではないのですが、必須で課されるケースはまずありません。すなわち、北米への留学を希望しない限り、GREは受験義務のないテストといえます。
GRE®テストの有効度 | GRE®テストの必須度 | |
アメリカ | ○ | 高 |
カナダ | ||
イギリス | ケースによる | ほとんどなし |
オーストラリア | ||
ヨーロッパ |